学園卒業生の会「女子栄養大学香友会」の活動をご紹介
女子栄養大学香友会(じょしえいようだいがくこうゆうかい)は、学校法人香川栄養学園〔1933年(昭和8年)創立、女子栄養大学大学院・女子栄養大学・女子栄養大学短期大学部・香川調理製菓専門学校〕の同窓会で、1941年(昭和16年)に創設されました。現在、学園に入学と同時に入会し、在学・在校時は学生会員、卒業後は正会員となります。 WEB版第1号では「香友会」の組織、運営、活動などをご紹介します。 会長メッセージ WEB版『香窓』で広がる香友の輪への期待 女子栄養大学香友会会 長 磯田 厚子(学部昭和47年卒業、院昭和49年修了) WEB版の香窓が発行されることになり、多くの皆様の目に留まるものと期待しています。 香窓はこれまで年2回紙媒体で90号近くまで発行されてきました。香友会でも、1941年の創設以来、いろいろな形で香友会だより・通信などとして会員総会の議事やイベントなどの紹介を掲載してきています。紙媒体は広く情報を伝えて読んでいただけるという意義がありますが、同時に記録として役立つこともあります。周年事業で記念誌を発行する際に年表作成や特集編集をしていますが、過去の事実確認のためにも、以前の通信などを引っ張り出し照合しました。 もちろんweb版でも、アーカイブがきちんと残されれば記録の役割も果たしますが、新しい情報に置き換わって見えなくなります。何年も前のものをそのまま残すことは、ネット情報の在り方とは矛盾するもので、むしろ常にアップデートすることで閲覧してもらえるという特色もあります。Web版の開始を機に、こういった、両者の特徴をいかした情報発信をしていきたいと改めて思っています。 さて、香友会は香川栄養学園の同窓会で、傘下にある3つの学校(学部+大学院、短期大学部、専門学校)の全ての卒業生からなる組織です。香窓Web版初めての掲載ということから、組織の概要や主な活動などについてご紹介いたしますので、ぜひ閲覧していただけたらと存じます。 香友会では、多くの研修や講座を行っています。今日的な話題である口腔の健康やスポーツ栄養、高齢者栄養のガイドラインや改訂版食事摂取基準などの新しい健康栄養政策などを学ぶ機会を提供しています。卒業生だけでなく、関心のある専門職の方も参加できるよう広く呼び掛けて開催しています。 また、坂戸市に2012年に建設した香友会館を使って、周辺の地域の方々にも簡単な健康チェックや料理講習など健康的な生活と栄養の普及とともに、お楽しみになるようなクリスマスグッズつくりや生和菓子つくり体験など人気の講座もあります。昨年から香友会秋田県支部とリモートでつないで郷土料理研修を行い、今年も第2弾として新潟県支部とつないで行う予定となっています。 これらは、香友会の使命として、同窓生の交流というばかりでなく、卒業生の知識や技術のブラッシュアップの機会の提供や、地域の方々への健康や栄養知識の普及を行うものです。学園の建学の精神を受け継いで、卒後も実践する役割を担っていると考えているからです。 最近の卒業生の就職先や職種は、以前のように管理栄養士・栄養士というコアな職種も半分くらいは占めますが、さらに社会の様々な場に拡がってきています。産業の中でも大きな割合を占める食品産業・飲食業などで商品・メニュー開発や営業にも携わる卒業生も多くなっています。スーパーや食品輸入など流通系でも活躍しています。また独立して総菜店や飲食店あるいはコーディネーターなどを起業する人も出てきています。調理師やパティシエももちろんです。「『食を通した健康つくり』の専門家養成」と考えれば、当然のことで、香川綾先生が都内で最初の調理師専門学校を設立した意図に通じることです。 香友会は、今のところまだこのような広い領域での研修会の展開は出来てはいませんが、起業のための講座なども今後手掛けたいと思っているところです。研修会のたびにアンケートで、今後取り上げ欲しいテーマなども伺っており、皆様からの意見もどんどんいただけたらと願っています。 専門的な講座だけではなく、同窓生としての気楽な交流、ちょっとした息抜きなどの機会も提供できたらと思うこの頃です。1年前に母を亡くしましたが、自宅での看取りでした。介護の方々に多くの協力をいただき、最近の制度のことや摂食障害のある場合の様々な新しい食品など知らなかったことも多く、こういった日々の知恵や情報交換の場もあると良いなと思いました。日々の育児について改めて相談というほどではなくとも情報交換するような気楽なプラットフォームなどもあっても良いのかもしれません。 コロナ禍以降、学生たちのクラブ・サークル活動も参加が激減してなかなか思うようにできていないと聞きます。縦のつながりだけでなく、横のつながりも薄くなってしまったのかもしれません。香友会が何かすぐにできるということでもないかもしれませんが、学生たちにも参加の機会をもっと作っていければと考えています。昨年から支部長会に学生にも参加してもらい、議論にも関わってもらっています。地方の先輩からの刺激を受けたり、また卒業生にとっても学生の新鮮な発想などからの学びなど、相互の良い交流の場となったようです。 卒業生の総数は毎年増えていきますが、現実に卒後の年会費を納めてくださる方は少しずつ減っています。また、最近は首都圏からの入学生が半数以上を占めるようになり、以前のように全国に卒業生が出来ていくという状況ではなく、支部活動においても担い手が少なくなっている県もあります。このように克服しなければならない課題もいくつかあります。 しかし、香友会が果たせる役割はまだまだ多いと思います。卒業生だけでなく、保護者の皆さんや学生さんたちなどからもご意見もいただきながら、より有意義な取り組みができる香友会にしていきたいと思っています。どうぞよろしくお願い申し上げます。 香友会の組織と運営 会員の中から選挙により選出された会長・副会長、監事、および卒業年代、学校、学科・専攻、在住地別に選出された幹事を中心に、「香友会規約」に従って香友会活動の企画、運営にあたっています。 その運営には、会員からの入会金・年会費、事業収入などを充当しており、事務全般は香友会事務局にて執りおこなっています。また香友会定例会員総会を、毎年6月第4日曜日のホームカミングデー当日に開催しています。 香友会支部 香友会には全国都道府県別に47支部、また韓国にも同窓生の会があります。各地域で会員が集まり、研修会や親睦会などを企画、実施しています。毎年6月の定例会員総会に合わせて全国支部長会を開催し、支部代表者が情報・意見交換などをおこなっています。 *支部活動の様子はこちら 香友会のおもな活動 ◎香友会主催講座・講習会・イベントを企画、運営しています。◇栄養・食・保健・調理などの専門職を対象にした「専門家講座」◇管理栄養士国家試験受験者を対象にした「管理栄養士国家試験受験準備講習会」◇地域の方々を対象にした「元気はつらつ市民講座」 *各種講座は対面、オンラインで開催しています。ご案内、開催報告はこちら ◎学生会員対象の講座・イベント◇主に卒業を控えた学生会員を対象にした「食物アレルギー対応講座」◇新入学の学生会員を対象にした「ひとり暮らし応援イベント」 ◎「香友会わかば奨学金制度」を運営しています学生会員の支援のひとつとして、香友会の奨学金制度「香友会わかば奨学金制度」があります。平成19年度より実施し、令和5年度までに185名の香友会わかば奨学生を認定しました。 […]