2024年度学部就職状況―進路意識の高さが高い就職希望率、決定率につながる

社会全体のアフターコロナへの転換が進む中で、企業の採用意欲も高まりを見せています。そうした背景から、有効求人倍率についても上方トレンドとなり、学生優位の状況が定着しつつあります。

学部全体として、2024年度(5月1日時点)は、卒業者510名のうち477名が就職を希望(就職希望率93.5%)し、うち476名が就職決定(決定率99.8%)と高い割合を維持しています。学生の進路意識の高さが就職希望率、決定率の高さにつながっています。

卒業時に実施している就職先満足度調査においても90%近くの学生から「満足」との回答も得ているのが特徴です。

各学科の状況としては、以下及び図をご覧ください。

■実践栄養学科
・就職者のうち、58.1%が管理栄養士・栄養士として就職決定。
・一番多かったのが受託給食会社の40%、次いで病院・クリニックの32%、調剤薬局・ドラッグストアと続く。
・資格職の次が総合職20%と大きく、食品技術、食品衛生監視員、事務などと続く。このうちの食品衛生監視員については、公務員として昨年5名、今年4名と続いている

■保健栄養学科栄養科学専攻
・臨床検査技師、栄養士、家庭科教員で60%、そのほか総合職、食品技術者など、全体の90%近くが学んで来たことを活かした進路選択。

■保健栄養学科保健養護専攻
・養護教諭で80.3%、看護科教諭1.4%が就職。
・2024年6月には全員が就職を決め、それぞれの職場で勤務を開始することが出来た。

■食文化栄養学科
・全体として食品関連企業の総合職、営業・販売職での就職が6割。
・メーカー、商社、小売、飲食、ホテル、各種サービスなど幅広い食の分野に就職を決めることができ、食文化の特色を活かした結果を残せた。

2025年卒業予定者を取り巻く状況

2025年3月卒業予定者に関する状況は、有効求人倍率は1.75倍とコロナ以前にはまだ及ばないが、学生優位の傾向に戻ってきているといえます。

全体的に企業の採用意欲は高い状況ではありますが、従業員数が少ない中小企業ほど人手不足感が高く、逆に大手企業は充分に採用者を確保出来ているとの結果が出ており人材難の偏りは、企業規模や業界により大きくなっています。

学生の傾向としては、
実践栄養学科、栄養科学専攻では、資格職だけでなく、学んだことを活かした食品企業への就職が増えている。
大手食品企業などにも積極的に応募し、就職を決定している。
保健養護専攻については、従来通り安定的に養護教諭の道に進むものが多く、現在、臨時採用待ちの学生もいる。
食文化栄養学科は食関連企業を中心に幅広い分野で就職先を決定しているが、今年については食品メーカーが前年より増える傾向にあるということがいえます。

早期選考はあらゆる業界に広がっており、本学としても、学生の希望に応じた進路に決定できるようサポートしていきます。